HITAC-10

HITAC-10(日立製作所製。1972.4~1978.6)は、データステーションシステムとして初めて導入されたミニコンです。

リモートバッチのイメージ

データステーションシステムとして導入されたミニコン HITAC-10 は、北海道大学大型計算機センターとのリモートバッチに使用されました。
大きなジョブは宅配便を使って北海道大学大型計算機センターへ送って処理依頼し、数日後に結果を荷物として受取っていました。 しかしデータステーション導入後は次第に減少していきました。
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システム構成図

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主記憶容量 16KB
磁気ドラム 262KB
入出力装置 ラインプリンタ、カードリーダ、紙テープリーダ、XYプロッタ、テレックスタイプライタ
その他 北大との専用線1200BPS

HITAC-10システム・媒体

HITAC-10システム
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 HITAC-10にもコア(FACOM231のものよりずっと小さい。)メモリーが使われていました。
左手前が紙テープリーダー、その奥にHITAC-10本体、中央にコンソール(テレックスタイプライター)、右端にラインプリンターが並んでおり、またHITAC-10の下に磁気ドラム装置があります。
パンチカードh10_3  HAITAC-10への利用者の入力媒体はパンチカードでした。
縦方向の穴(12個)の組み合わせで英大文字、数字、記号が表わされます。 カード1枚に80欄がありますので、カード1枚で最大80字(半角)を表わすことができます。
下がFORTRANプログラム用、上がデーター用です。
カードパンチ機
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 カードパンチ機はオフラインでカードを穿孔(せんこう)する装置です。カードの一寸した複製(デュープ)も行うことができました。
利用者自身がカードを穿孔して北大用のプログラム(FORTRAN と ALGOL が主に使用されました。)やデーター、制御文を用意しました。 用意したカードはカードリーダーで読ませてリモートバッチで送りました。なお大きなものは宅配便を使いました。
8穴の紙テープ&携帯型テープパンチ機
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HITAC-10 の紙テープリーダーはシステム保守用に使用され、8穴(スプロケット孔を除く)の紙テープを用いました。 システム保守用にはアセンブリー言語を使用しました。
この携帯型テープパンチ機は、6穴にも8穴にも対応します。(小さな穴は紙送りのためのスプロケット孔です。)