Apache Struts 2 の脆弱性 (S2-059、S2-060) に関する注意喚起

 JPCERT/CCからの「Apache Struts 2 の脆弱性 (S2-059、S2-060) に関する注意喚起」をお知らせします。

各位
JPCERT-AT-2020-0034
JPCERT/CC
2020-08-14
<<< JPCERT/CC Alert 2020-08-14 >>>
Apache Struts 2 の脆弱性 (S2-059、S2-060) に関する注意喚起
https://www.jpcert.or.jp/at/2020/at200034.html

I.概要

Apache Software Foundation は、2020年8月13日に Apache Struts 2 の脆弱性 (CVE-2019-0230、CVE-2019-0233) に関する情報 (S2-059、S2-060) を公開しました。本脆弱性が悪用されると、Apache Struts 2 が動作するサーバーにおいて、遠隔の第三者により任意のコードが実行されたり、サービス運用妨害(DoS) が引き起こされたりする可能性があります。

Apache Struts 2 Documentation

Security Bulletins S2-059
https://cwiki.apache.org/confluence/display/WW/S2-059

Apache Struts 2 Documentation

Security Bulletins S2-060
https://cwiki.apache.org/confluence/display/WW/S2-060

脆弱性 CVE-2019-0230 は、第三者が細工したリクエストを送信することで、任意のコードが実行される可能性があります。

脆弱性 CVE-2019-0233 は、ファイルをアップロードする際に第三者がリクエストを不正に操作することで、サービス運用妨害 (DoS) が引き起こされる可能性があります。

Apache Software Foundation は、CVE-2019-0230 の深刻度を「Important」、CVE-2019-0233 の深刻度を「Medium」と評価しています。

脆弱性の影響を受けるバージョンの Apache Struts 2 を使用している場合には、「III. 対策」を参考に早期の対応を行うことを推奨します。

II.対象

次のバージョンの Apache Struts 2 が本脆弱性の影響を受けます。

Apache Struts 2

– 2.5 系列2.5.20 およびそれ以前のバージョン

開発者によると、次の点が指摘されています。
– 2019年11月に公開された 2.5.22 は本影響を受けない
– 既にサポートが終了している 2.3 系のバージョンおよびそれ以前の 2 系のバージョンは本影響を受ける。

III.対策

Apache Software Foundation より、本脆弱性を修正したバージョンが公開されています。十分なテストを実施の上、修正済みバージョンの適用をご検討ください。

Apache Struts 2

– 2.5 系列2.5.22 以降のバージョン

詳細は、Apache Software Foundation からの更新情報を参照してください。
Apache Struts 2 Documentation

Version Notes 2.5.22
https://cwiki.apache.org/confluence/display/WW/Version+Notes+2.5.22

 IV. 参考情報

The Apache Software Foundation
Security Advice: Announcing CVE-2019-0230 (Possible RCE) and CVE-2019-0233 (DoS) security issues
https://struts.apache.org/announce#a20200813

今回の件につきまして当方まで提供いただける情報がございましたら、ご連絡ください。

一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター (JPCERT/CC)
早期警戒グループ
Email:
https://www.jpcert.or.jp/